|
家庭で長持ちさせるために
水切り。花もちはよいのですが、水が腐りやすいので、花瓶の水はまめに取り替えましょう。傷んだ葉は取り除きます。
キクを素敵に、楽しく飾りましょう
キクは心を和ませ、ストレスなどによる高ぶった「気」を鎮めてくれる効果があります。オフィスなどで、OA機器の側に飾っておくと、イライラや眼精疲労などの予防にも。一輪差しや小さなコップ、空き瓶などに1輪飾っておくだけでも、ずいぶんと気持ちが落ち着きます。家庭でも勉強部屋や書斎のパソコンなどの側に飾ってみましょう。会社などでは休憩室などに飾っておくのもおすすめです。
キクは水揚げさえうまくいけば、長持ちする花。その強さを生かして、たとえば菊人形のような使い方もできます。茎が短くなったら、家庭では丸や四角に切ったオアシスに花を菊人形のように差し込んでも楽しい花飾りに。また松花弁当の器に花の高さが同じようになるようにぎっしりと生け込んでも。仕切りごとに花色を変えたり、あるいは市松模様のように空きを生かすのも素敵です。
キクというとどうも“和の花”という印象が強いのですが、他の花との組み合わせを考えるならその先入観は捨てて、色合わせの楽しさをポイントに、愛らしい洋花とアレンジしてみましょう。思わぬキクの表情や楽しさが発見できますよ。
思い切って西洋アンティークのティーカップなどの器に入れても、アールヌーボーのような雰囲気が楽しめます。
■歴史
ヨーロッパで生み出されたスプレーギク
ヨーロッパへは、江戸末期に日本の園芸用のキクが渡りました。19世紀になって、のちの王立園芸協会となるロンドン園芸協会が、東洋のキクの導入に力を入れます。そして、ヨーロッパのキクと東洋のキクを交配させた、スプレーギクなどの新しい品種が次々と生み出されました。それが今、日本に逆輸入され、私たちの暮らしの中に溶け込んでいます。学名のクリサンセマムモリフォリウムは、クリサンセマムが「黄金の花」、モリフォリウムが「クワの葉のような」という意味で、直訳すると、「クワに似た葉をつけた黄金の花」ということになります。
江戸に花開いたキク文化
日本には奈良時代に、薬草として遣唐使が持ち帰ったのが最初だろうといわれています。平安時代には、旧暦の9月9日の重陽の節句に、酒の盃にキクの花を浮かべて長寿を願う行事(キクの宴)として定着しました。
「菊」という漢字には、キクという読み方しかありませんが、それはキクが薬用植物として渡来し、薬の専門用語として定着したためであるといわれています。
園芸黄金期の江戸時代になって、改良が進み、現在の豪華な花ができるとともに、菊人形など、日本独自の菊文化ができました。
キクの改良が進んだ背景に、この時代に流行した「菊合わせ」なるものがあります。キクの優劣を競うもので、その結果
は勝菊、負菊といって、勝菊の苗は1本一両から三両(5万円から15万円)で売れました。それで、勝菊づくりに皆精を出し、結果
としてキクの品種改良も発展したわけです。
|